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熱分解ガスクロマトグラフィーとは

不揮発性物質を揮発性のある低分子物に熱分解して、ガスクロマトグラフで分析する方法です。
高分子の固定定量、微細構造、熱安定性、熱分解機構の研究に用いられて近年発展を遂げ、高分子研究に欠かせない手段です。特にポリマーのキャラクタリゼーションの有効な手段として用いられています。

キューリーポイントパイロライザーは、強磁性体のキューリーポイントを応用した誘導加熱によるパルス加熱法を採用しております。
強磁性体は誘導加熱されると急速に発熱して、磁性転移点(キューリーポイント)でその磁性を失い、一定温度になります。このキューリーポイントは金属の組成で一義的に決まり、変動はありません。この強磁性体を熱源とし、試料をこの金属に密着させて熱分解します。
そのため、キューリーポイントパイロライザーは

  1. 温度の立ち上がりが早く(0.2秒)再現性がよい(変動±1℃)
  2. 熱源の強磁性体から生じた一次熱分解物はただちに低温雰囲気に移行して二次反応がほとんど起こらない
  3. 不溶性試料は強磁性のホイルに包んで容易に分解できる
  4. 試料を保持する強磁性のパイロホイルは160℃~1040℃にわたり20種以上準備され、同種強磁性体を用いればデータのバラツキがない
  5. 国内、外のいずれのガスクロにも接続可能

※高周波利用設備申請書の提出は不要です。(高周波出力:600KHz 48W)

■熱分解温度-時間曲線
試料の加熱は迅速で0.2秒で平衡温度に達します。
平衡温度の精度、再現性は高く、±1.0℃以内に納まります。
熱分解時間はタイマーで制御され、設定時間だけ加熱されるので、誤差がありません。

F764パイロホイルを5秒間加熱した場合の温度曲線
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ポリエチレンのパイログラム
(クリックでkakudai..gif拡大表示)
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オーブン最高使用温度の上昇に伴い、より高沸点成分の測定が可能になった。
上図は高密度ポリエチレンを740℃で熱分解して得られたパイログラムである。炭素数80までのオレフィンの測定が可能となった。

ポリスチレンのパイログラム
(クリックでkakudai..gif拡大表示)
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ポリスチレンGPを590℃で熱分解をおこなった。スチレンの4量体の領域では、4個のピークが検出された。
この分析に供したカラムは、通常のGC/MS分析によく使われるものであるが、スチレンの5量体まで検出することができた。